住宅ローン控除(減税)は、正しくは『住宅借入金等特別控除』と言い、住宅ローンの金利負担を軽減するために設けられた減税制度です。
住宅の建築や購入、リフォーム等で適用され、その居住開始後の年末借入残高に対して0.7%分が所得税と住民税から減税されるものです。
この度の平成4年度(2022年度)税制改正大網で控除率が1%から0.7%に引き下げられ
代わりに控除期間は原則10年から13年に延長されました。
ここの記事では、その住宅ローン控除に関する建物の条件など
細かい情報は割愛させて頂きます(色んなブログでやってますからね・・・)
要するに【控除期間の間は繰上返済すべきか?否か?】
ここに焦点を当てて行きたいと思います(/・ω・)/
Table of Contents
住宅ローン控除の前に そもそも金利とは
ここで、ざっくりと金利についてのおさらいです。
まず『金利』とは、お金を貸し借りした際に借りた人が貸してくれた人に支払う手数料です。
ここで、3つの金利パターンについて解説します。
① 100万円を年利10%で借りて1年後に一括返済
年利10%なんて、そんな消費者金融ア○ムのような高い金利では借りたくないですけど。
分かりやすい数字で説明させて貰います。
一番単純な計算ですね!
金利10%で100万円借りて、1年後に一括返済した場合
100万円×110%=110万円
元金が100万円で、利息分が10万円となります。
② 100万円を年利10%で借りて月々12回払い【元金均等返済】
毎月支払う元金を均等払いで12回支払うというものです。
この場合、利息の計算は支払い直前の残高に年利10%を掛けて、それを12ヶ月で割り戻したものが月返済当たりの利息ということになります。
毎月の残高に対して利息が発生するため、最初は利息が高く、だんだんと利息が少なくなっていきます。
元金分は毎月8万3,300円ですが、利息分が残高に応じて変わるため月々の返済は一定ではありません。
支払総額では、105万4,200円
1年後一括で払うよりは、支払総額が4万5,800円ほど安くなります。
③ 100万円を年利10%で借りて月々12回払い【元利均等返済】
元利均等返済は、もっともポピュラーは返済方法ですね。
元利とは、元金と金利を指します。
つまり、元金と金利を合わせた額=毎月の支払を均等にするという返済方法です。
月々の支払を均等にするため、前半の月は金利分が多くて元金分が少ない構成となります。
結果的に最初の頃に元金が多く返済出来ないため、支払い総額は微増します。
【元金均等返済】・・・支払総額 105万4,200円
【元利均等返済】・・・支払総額 105万5,500円
差額、1,300円。『ちょっとじゃん!!』とお思いかと思いますが
例えば借入金額が4,000万円で返済期間が35年とかになると
差額はもう少し大きなものになります。
借入金額4,000万円 年利1.35% 35年ローンの場合
【元金均等返済】・・・支払総額 4,947万円
【元利均等返済】・・・支払総額 5,021万円(月々119,555円払)
差額は、74万円にもなりますね。
そうは言っても、元金均等だと前半の支払額は14万円くらいになります。
そんなの大変なので、ほとんどの方は元利均等返済を選択されると思います。
住宅ローン控除期間中に受けられる控除額
ようやく本題です。
現在、住宅ローン控除は、その年の年末借入残高に対して0.7%まで受けられます。
住宅ローンの金利が仮に0.6%だった場合、ローンの利息は残高に対して0.6%掛かるので、0.7%との差額分は得するというのは何となく理解出来ると思います。
たとえば、借入額4,000万円で金利が0.6%の35年ローン【元利均等返済】とした場合
13年間で支払う利息分の合計金額は、258万円です。
それに対して、受けられる控除額の合計は、381万円にもなります。
つまり、13年間で支払う利息分よりも、控除で受けられる金額の方が123万円も多いということですね。
この【住宅ローン控除期間】13年間だけを切り取って見ると
この13年間だけを切り取って見ると
13年間は出来るだけ元金を繰上で返済しない方が、毎年受けられる住宅ローン控除の額が減らなくて済む・・・という風にも思えてきます。
なんだか、繰上しない方が得なのかな?と思ってしまいますよね。
でも、それは錯覚ですよ(; ・`д・´)!!
ローンとは、先ほどの章でも説明した通り、早く多く返済した方が総額で支払う利息が少なくて済みます。
つまり、住宅ローン控除を受けられる13年間だけを切り取って見るのではなく、その後の35年目までを総合して見るべきなのです。
仮に5年目に300万円の繰上返済をした場合
先ほどの条件(借入額4,000万円で金利が0.6%の35年ローン【元利均等返済】)で、仮に5年目に300万円の繰上返済をした場合
13年間で受けられる住宅ローン控除額は総額で371万円に減ってしまいます。
そして、早い段階で繰上する訳ですから13年間に支払う利息分も減ります。
13年間に支払う利息分の合計金額は、242万円になります。
つまり、住宅ローン控除額は10万円減ったものの、13年間で支払う利息分は16万円減ったということです。
結論、10万円損したけど16万円得したので
繰上返済した方が6万円お得!
ところがどっこい!
先に述べたように13年間だけ切り取ったのでは全体は見えていません。
5年目に300万円の繰上返済した場合、35年で見ると・・・
繰上返済しなかった場合、35年間で支払う利息分の合計金額は435万円です。
ところが、ローン開始5年後に300万円の繰上返済をすると
利息の合計金額は378万円になります。
その差額は57万円!
結局、住宅ローン控除で10万円貰いそびれたが、利息は57万円浮いた!
つまり、47万円も支払いを安くすることが出来たということです。
言い換えれば、35年ローンのうち5年目に300万円を払うということは
300万円の残り30年に掛かるはずだった金利が無しになると言うことです。
住宅ローン控除期間中の繰上返済~まとめ~
繰上返済の方法は色々あります。
ボーナスの度にちょこちょこと繰上返済する方法。
10年後にドカンと繰上返済する方法。
さらに繰上返済には『期間短縮型』と『返済額減額型』の2種類がありますが、より効果が高いのは『期間短縮型』です。
お金を借りる期間が長いと言うのは利息に大きく響くと言うことです。
いずれにしても、出来るだけ早い時期に多い額を払う方が支払う利息の減額効果は大きいのです。
さきほどの100万円を例にすると、上図の赤く囲ってある部分が35年ローンで言うところの13年分に当たります。
100万円の12回払いだと4ヶ月分に該当するのですが、その4ヶ月分の利息分合計が2.93万円
利息1年分5.50万円の半分以上にも充当するんです!
利息は半分以上払ってきたのに、元金は32%しか払えていない・・・。
だからこそ、早い時期に出来るだけ多く支払うのが効果的なんですね(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
現在、建設中の我が家(三井ホーム平屋36坪)も、かなりの返済額になるので
出来るだけ繰上返済出来たら良いなぁ~と思っています(*‘ω‘ *)☆
またね♪
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